PCR検査・抗原検査と抗体検査ってどう違うの?
今、巷でよく耳にする「PCR検査」「抗原検査」「抗体検査」っていろいろな検査がありますが、どういう時にどんな検査をしたらいいかわからないということありますよね? どう違うのかをざっくり説明します!
PCR 検査とは
ウイルスを特徴づける遺伝子配列を検出する検査です。
その場でハイ!とわかるものではなく、検査機関に検体を送って、判定に通常数時間~かかります。
長い綿棒のようなものを鼻から入れて「鼻咽頭」の液を採取したり、唾液を採取する方法があります。 症状発症 9 日以内で早い段階の患者さんについては、鼻咽頭の液や唾液でも同じくらいの精度と言われていますが、それ以降時間が経過した場合は唾液検査の精度は低くので鼻咽頭の液を使います。すでに症状がでているの疑似症患者さんに有用性が高く、また、無症状者でもその方法で用いることができるようです。 ただ検査の精度としては、陽性率は約7割と報告されているので、実際に感染していても陰性と出てしまう人もそこそこいるということです。
抗原検査とは
「抗原定性検査」といって「これがウイルスだ!」といえるタンパク質(抗原)を検出する検査です。
判定時間は 30分くらいでその場で実施することもできます。とはいえ、PCR検査と比べると検出感度がやや低く、陰性が出たからといって大丈夫…とも限らないところです。陰性が出ても再検査したほうが良い場合はPCR検査を追加でします。 陽性の場合は確定診断となります。主に鼻咽頭の液を使います。 主に海外から帰ってきた人や濃厚接触者に対して有用性が高く、無症状者でもチェックしておこうという時によく使われます。
抗体検査とは
新型コロナウイルスに対する「抗体を持っているかどうか」を調べる検査です。
現在さまざまな「抗体検査キット」が薬局やドラッグストアなどで販売されています。小さな針のようなものでプチっと指先を刺して血液を検体にして約15分程度で判定するものが主にあります。抗体には5つの種類があり、検査で検出する抗体はIgMとIgGの2つになります。IgMはウイルスが侵入して早期にできる抗体で、発症から1週間ほどで量が増えて検査で陽性になります。IgGは発症してから3-4週間程度経って陽性となります。 抗体検査はウイルス自体があるかどうかを調べる検査ではなく、侵入してきたウイルスに対して体が反応したことがあるかどうかを調べる検査でしかないので「今感染してる?」ということを調べるものではないようです。
その他
最近ではネットや小売店で「研究用」と記載された信頼性の低い検査キットが流通されていますが、不正確要素が多いため、より精度高い結果をちゃんと確認する場合は医療機関での診断や、医療機関で取り扱っている検査キットを必ず使いましょう。